女性の更年期障害
女性に関しては、おおよそ45歳頃からの更年期において、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの分泌量が大きく揺らぎながら減少する影響で、体やこころに様々な症状が現れます。
エストロゲンが少なくなっていくことで、稀発月経(月経周期が39日以上3か月未満)や機能性出血(月経や妊娠と無関係な子宮内膜からの出血)などの月経異常が現われたり、顔のほてりなどの症状が現れたりしますが、症状やその程度は個人差があります。
更年期障害の症状(女性)
多く現れる症状としては、肩こりや頭痛、疲れやすさなどがあります。症状は年齢によっても変わることがあり、症状の軽さや重さも人とそれぞれです。
発症は、エストロゲンの影響が大きいですが、症状の程度には、本人の性格的なものや仕事や子どもの巣立ち、介護など環境変化によるストレスも影響しています。
(症状の一例)

治療
女性の更年期障害の治療は、婦人科での女性ホルモン補充療法や漢方薬による薬物療法に加えて、食生活や運動など生活習慣改善を行うことが大切です。
女性ホルモン補充療法は、減少したエストロゲンを補う治療法です。エストロゲンが少なくなることで現れるのぼせやほてり、発汗などの症状だけでなく、気分の不調などの症状を改善する効果が期待できます。
漢方薬は、体質や体形、症状など総合的な判断により、どの漢方薬を使用するか決まります。漢方薬は症状をピンポイントに狙って治療するのではなく、体質を改善するという作用があり、効果が感じられるまでに時間がかかることもあるといわれています。
また、食生活を改善したり、運動を取り入れたりすることで、更年期症状改善はもとより、生活習慣病の予防効果もあります。
セルフチェック
女性の更年期症状は、加齢によって起こる症状だと思い見過ごされることもあります。「これって更年期障害かな?」と気になるときは、ご自分でセルフチェックしてみてはいかがですか?